青森市民ねぶた実行委員会

~平成から令和へ 新時代への思いを込めて~

【2019年の見どころ】

 今年のねぶたは「神武東征」。昨年に引き続き北村麻子氏が制作を担当しており、女性ならではの繊細で鮮やかな色使いが特徴的な作品となっている。日本で最初の天皇である神武天皇(カムヤマトイクレヒノミコト)が題材であり、金色の鳶から放たれる稲光が見どころである。送りは「天照大御神」。天照大御神は日本の総氏神であり、天皇家の祖先にあたる。ねぶたと送りの双方で、新天皇へのお祝いの意味が込められている。

 市民ねぶたでは、ねぶたを中心とし、団体全体で一体感のあるパフォーマンスをすることを毎年目標としている。今年は、改元に伴う奉祝ムードに注目であり、先頭の役員団のちょうちんに目を向けてみて欲しい。

 

【歴史】

 青森市民ねぶた実行委員会は企業団体ではなく、様々な仕事をしているねぶた好きな人 が集まってできた市民団体である。2002 年からねぶたの運行を開始した。そのきっかけは 地元の景気が低迷したことだという。それによりねぶたの台数が減り、運行を休止している団体もいくつかあったため、新たに団体を立ち上げてねぶたを出し、祭りを盛り上げていくことになった。予算は企業からの協賛金で賄っており、一般市民からの寄付は受け取 っていない。

 

【運行】

 青森市民ねぶたは一昨年から跳人の動員に力を入れている。スポンサーの関係者や青森市民の参加募集をホームページで行い、参加者には浴衣と花笠を無料で貸し出すなどした。浴衣は 700 着、花笠は 300 個も用意している。ただし、足袋と草履は自分で用意する必要がある。その結果、多いときで 1 500600 人参加するようになったという。また浴衣は弘前で開催されているファッション甲子園でデザインを募集し、応募された中から採用した。囃子方は「青森市民ねぶた囃子隊」という独自の部隊があり、隊員数は 150 人くらい。そのうち毎日参加する人は半数くらいだという。週に 3 回ほど、年間を通して練習している。曳き手は高校生のアルバイトがメインで、1つの高校から 20 人ほど応援に来てもらっている。

 2017年のねぶた大賞の効果もあってか会員は全体的に増員傾向にある。今年はねぶたに続き運行・囃子の完成度も高め、昨年より上を目指している。また、跳人も近年増加傾向にあるため、安全な運行を行うためにも統制にも力を入れていく。

 

【制作】

 市民ねぶたではねぶたの題材やデザインなど全てをねぶた氏の北村麻子氏に一任している。また下絵もいくつかの案を提示するのではなく、初めから北村氏の作りたい作品一本に絞っている。

 

 【囃子】

 企業団体ではなくねぶた好きが集まり結成した市民団体の囃子部である。現在の指導役の教えに忠実に従った演奏が主体となっている。祭り本番に使用する笛用の音響マイク前には演奏が上手い人以外の人も立たせ、全員が技術向上できるように努めているのが特徴である。

 

文責:小坂ひより

写真: 2018年 「入雲龍 公孫勝」 制作者:北村麻子