青森市民ねぶた実行委員会

~色鮮やかなねぶたを中心に一体感のあるパフォーマンス~

<今年の見どころ>

 今年のねぶたは「入雲流 公孫勝」。今年も去年に引き続き北村麻子氏が制作を担当しており、女性ならではの繊細で鮮やかな色使いが特徴的な作品となっている。去年ねぶた大賞を受賞したこともあり、大注目のねぶたである。送りは「葛飾北斎と娘・応為」。

 市民ねぶたではねぶたを中心とし、団体全体で一体感のあるパフォーマンスをすることを毎年目標としている。今年は、ねぶたの入雲龍と波の動きを扇子持ちと曳き手がいかに表現できるか、ここが大きな見どころだ。今年の題材は中国の「水滸伝」であることから、中国の要素を取り入れた演出を予定しているそうだ。

 

<歴史>

 青森市民ねぶた実行委員会は企業団体ではなく、様々な仕事をしているねぶた好きな人 が集まってできた市民団体である。2002 年からねぶたの運行を開始した。そのきっかけは 地元の景気が低迷したことだという。それによりねぶたの台数が減り、運行を休止している団体もいくつかあったため、新たに団体を立ち上げてねぶたを出し、祭りを盛り上げていくことになった。予算は企業からの協賛金で賄っており、一般市民からの寄付は受け取 っていない。

 

<運行>

 青森市民ねぶたは一昨年から跳人の動員に力を入れている。スポンサーの関係者や青森市民の参加募集をホームページを使って行い、参加者には浴衣と花笠を無料で貸し出すな どした。浴衣は 700 着、花笠は 300 個も用意している。その結果、多いときで 1 500600 人参加するようになったという。また浴衣は弘前で開催されているファッション甲子園でデザインを募集し、応募された中から採用した。囃子方は「青森市民ねぶた囃子隊」とい う独自の部隊があり、隊員数は 150 人くらい。そのうち毎日参加する人は半数くらいだと いう。週に 3 回ほど、年間を通して練習している。曳き手は高校生のアルバイトがメイン で、1 つの高校から 20 人ほど応援に来てもらっている。

 昨年のねぶた大賞の効果もあってか会員は全体的に増員傾向にある。今年はねぶたに続き運行・囃子の完成度も高め、昨年より上を目指している。また、跳人も近年増加傾向にあるため、安全な運行を行うためにも統制にも力を入れていく。

 

<制作>

 市民ねぶたではねぶたの題材やデザインなど全てをねぶた氏の北村麻子氏に一任している。また下絵もいくつかの案を提示するのではなく、初めから北村氏の作りたい作品一本に絞っている。

 

 <囃子>

 企業団体ではなくねぶた好きが集まり結成した市民団体の囃子部である。現在の指導役の教えに忠実に従った演奏が主体となっている。祭り本番に使用する笛用の音響マイク前には演奏が上手い人以外の人も立たせ、全員が技術向上できるように努めているのが特徴である。

 

文責:小関樹

写真: 2017年 「紅葉狩」 制作者:北村 麻子