日本通運ねぶた実行委員会

~林広海の3年目に注目!今まで以上に明るく迫力のあるねぶた~

 2019年の見どころ】 

 2019年の日本通運ねぶた実行委員会のねぶたは「竜飛の黒神 男鹿の赤神」、制作者は林広海氏である。十和田湖に住む美しい女神を巡って黒神と赤神が争い合っている風景を描いている。

  林広海氏は千葉作龍氏の弟子であり、2017年のねぶたが大型ねぶたのデビュー作であった。日本通運ねぶた実行委員会は3日から運行、前ねぶたは東北労働金庫を含む2体が出る。ハネトにたくさん参加してもらい三位一体で盛り上がることが目標である。送りは竜飛の黒神と男鹿の赤神の戦いを一目見ようと各地から八百万の神々が津軽の岩木山に集まり、戦いに打ち勝った竜飛の黒神を祝している風景を表現している。新元号「令和」に伴い「めで鯛」という言葉がかかっており歴史の変わり目を同時に祝している。また送りはねぶた本体との関係性を考えて制作している。今年は昨年度よりLEDの割合を増やすため、さらに明るく迫力のあるねぶたとなっている。

 

【運行団体の歴史】

  日本通運ねぶた実行委員会は昭和22年から連続して運行していて2016年にちょうど70周年を迎えた最も古い歴史を持つ団体だ。ねぶた祭りに参加したいといった従業員がいたため参加するようになったのがねぶたを出すようになったきっかけの一つである。それが今まで脈々と続き70年以上の長い歴史を築き上げた。全国的に見てもお祭りに日本通運として出ている都市は多くなく、その中でも青森のねぶたは全国的に有名なので会社からもしっかりとバックアップされている。しかし、ねぶたを一つの広告媒体として積極的に宣伝に利用することはなく、地域貢献の一環としてねぶたを出している。

 

【ねぶた運行】 

 跳人は多い時で300人程度、団体の跳人ではなく自由参加型の跳人で観光客など一般の人でも自由に入ることができる。花笠の着用も絶対ではなく、跳人賞などの賞を狙いにいくというよりもみんなで楽しみながらやろうという雰囲気を大事にしている。曳き手は基本的に社員がやっているがアルバイトも雇っている。前ねぶたには東北労働金庫のイメージキャラクターのねぶたを出している。

 

【ねぶた制作】

 日本通運ねぶた実行委員会のねぶたは、2016年は第5代目名人の千葉作龍氏が制作した。それ以前では北川金三郎、北川啓三、佐藤伝蔵など歴代の名人が制作していた。佐藤伝蔵以降は福井祥司、柳谷優浩が制作を手掛けている。実行委員会の方から何かテーマを決めてねぶた師に制作を依頼するということではなく、ねぶた師に全面的に任せている。歴史ある日本通運のねぶたを制作するということで、制作側も緊張感と誇りをもってやっているそうだ。

 

 【囃子】

  元々は青森郷土芸能保存会という名前で活動していたが、行われなくなった芸能が多くねぶた囃子一つに絞り活動することになり、現在の青森郷土芸能ねぶた囃子保存会に改名した。鉦、太鼓、笛の三つができて一人前で担当の楽器以外も演奏するのが当たり前だという。運行中は昔ながらのファンも含め、見ている人がかっこいいと思えるように見せる囃子を心がけている。

  

                                                          文責:木村 華鈴

 

写真:2018年 日本通運ねぶた実行委員会 「火焔の蝦夷 阿弖流為と鬼剣舞」 制作者 林広海

原画:2019年 日本通運ねぶた実行委員会 「竜飛の黒神 男鹿の赤神」 制作者 林広海