消防団第二分団ねぶた会・アサヒビール

~「月光仮面!」含めた4つの前ねぶたが躍り出る! 迫力ある運行に注目!!~

 【今年の見どころ】

  題材はねぶた師の立田龍宝氏に任せて制作されており、今年の題材は「遊侠 石川五右衛門」である。強きをくじき、弱きを助ける義賊が、逃走の際に龍と対峙し、余裕な表情で「絶景かな 絶景かな」と唱えている場面が描かれている。また、今年の前ねぶたには昨年からあるスーパードライ、三ツ矢サイダー、そして新たに日清食品が今年60周年を迎える「チキンラーメン」のキャラクター「ひよこちゃん」が加わる。さらに作家、脚本家の故川内康範氏が青森県八戸市にゆかりがあったことから、これもまた60周年を迎える「月光仮面」の前ねぶたも登場する。

  ねぶた本体は勿論だが、今年は2つの前ねぶたが加わり、また昨年から導入した掛け声をかける台での声掛けと囃子との連携も深めるとのこと。さらに、消防団ということで節度ある運行を心掛け、賑やかながらも洗練された迫力のある運行で高い順位を目指していく。

 

【歴史】

 消防団第二分団ねぶた会・アサヒビールの歴史は長く、今年で69回目の出陣となる。『青森ねぶた誌』を紐解けば、1952(昭和27)年に青森消防第二分団三班がはじめて登場しているが、1955年の記載では、7回目の出陣となっている。現会長の和田氏によれば、昭和21年の青森港まつりに出陣。その後3年間休んだという。その理由は消防自動車を買うための資金集めだったという。「ポンプ車がないと火を消せないから(笑)」と語ってくださった。歴史的には青森ねぶたはもともと地元の消防団や港町の関係者がねぶたを出陣させていた。そのため、に組・東芝(71回目出陣)とならび消防団としてはその伝統を受け継いでいる団体といえるだろう。1982(昭和57)年から千葉作龍氏がねぶたを手掛け、以後34年間制作を続けてきたが、作年孫弟子である立田龍宝にバトンタッチが行われた。アサヒビールがスポンサーになったのは1990年(平成2年)からである。その他ヤマモト食品、スバル自動車、マツダ自動車などもスポンサーについたことがある。ただし消防団は地元の区域が中心であり、青森市の中心街、安方、新町、古川付近が第二分団の区域である。そのため協賛の依頼に毎年商店街に足を運んでいる。消防団の団員は50名であり、現在も活動している。

 ねぶたの題材に関してはそれほど地元にこだわっているわけでないが、平成24年が鶴田町(鶴の舞橋)、平成25年が平内町(高橋竹山)を題材にしたこともあった。

 

【運行】

  団員が中心となって運行をささえる。83日は青森板金が運行しないため、バイクライダーが跳人として参加することがあるという。4日~5日は青森中央短大の学生の参加も多い。跳人は通常200300人でかなり盛り上がっているといえる。

  跳人は当日受け入れも行っていて、たすきと浴衣(大人の方は足袋も)を持参すれば誰でも参加可能である。また、今年は前ねぶたが増えたことにより、引き手のアルバイトも募集中である。こちらは、短パンとズックは持参だが、ハッピと鉢巻きは貸し出している。申し込み期限は720日までで、運行期間の36日のうち1日から参加可能である。

 

【消防団第二分団ねぶたの会・アサヒビール 龍鼓会】

  5代ねぶた名人千葉作龍先生のねぶたのもと、大太鼓を鳴らしきるという思いから龍鼓会と命名した。演奏は、消防団第二分団の囃子方なので「格好よく」をコンセプトに、自分がかっこいいと思う囃子をやり、その上で全体が合うように統一することを目指している。また、自分だけでなく周りも楽しくさせる人、即ち囃す人という「本物の囃子方」が今、そして未来に残るよう努めている。

 

文責:工藤まどか

写真:2017年 「布引の滝 悪源太義平」 制作者:立田 龍宝

下絵:2018年 「遊侠  石川五右衛門」  制作者:立田 龍宝