青森市役所ねぶた実行委員会

~平和な令和時代でありますように……願いを込めたねぶた、いざ出陣!~

2019年の見どころ】

今年の制作者は昨年に引き続き京野(きょうの)和鴻(わこう)である。今回のねぶたのは、「奉祝の舞 廣田神社 津軽神楽」だ。「津軽神楽」は津軽地方一円の各神社で最も重要な神事である例大祭で奉納されている。このねぶたは、天皇陛下の御即位と新たな元号を祝うとともに、新しい時代が災難や困難に見舞われることのないようにという願いが込められている。天狗の面を被って猿田彦(さるたひこの)(みこと)に扮した神職が演目の一つの宝剣を舞うことで、五穀豊穣・無病息災をもたらす権現様を祀り、「津軽神楽」を奉納している場面を表した。前ねぶたは関係課の事業PRに加えて、関連する機関(航空会社等)が出陣し、ねぶた祭りを盛り上げる。送りは神社をモチーフとし、廣田神社に実際にあるものをねぶたでも再現する。


【運行団体の歴史】

 青森市役所ねぶた実行委員会は昭和33年に運行を開始し、今年で61回目の出陣となる。職員の福利厚生の一環としてだけでなく、地域のお祭りへの参加を通じて、ねぶたの伝統文化保存への寄与ということを目的としている。市役所の職員は公務としてではなく、任意団体である市役所職員の互助会の事業に参加という形でねぶた祭りに参加している。


【運行について】

 市役所のねぶた運行に関わる事務は人事課が主に担当しており、曳き手は、職員の他にアルバイトを雇い補っている。運行の安全確保のための統制に関しては、職員の中から手伝っていただける方を募集している。囃子は市役所内に任意の組織があり、現在5060人が登録している。45月には囃子体験会を行っており、新規加入者の受け入れも行っている。メンバーは主に市役所職員であるが、家族で参加している人や、かつて市役所に勤務していた方も参加している。跳人の参加制限はないため、一般市民や観光客でも正装をすると自由に参加することが可能。今年は更に祭りを盛り上げるため、たくさんの参加をお待ちしているとのことである。今年初めて訪れるという方や跳人は未経験という方も、ぜひ跳人目線からの青森ねぶた祭を楽しんでいただきたい。


【制作について】

ねぶたの制作は昔から第4代名人の鹿内(しかない)一生(いっしょう)氏が立ち上げた「我生会」に依頼している。現在は、前述でもあるようにねぶた師の京野和鴻氏が手がけている。市役所ねぶたは、制作者が作成した原画をねぶた実行委員会の長である市長が確認し、題材を決定している。

かつては、本学の学友会においても市役所ねぶたの前ねぶたとして出陣していたとのことである。


【囃子の特徴】

 一番に言える特徴は、「みんなが楽しんで演奏している」ということである。特別にきっちり整列する形ではなく、自由度を高くすることで、国道に出たときでも沿道のお客様にも楽しんでもらえるよう、太鼓の台車から遠く離れた観客席の方に出向いて笛と手振鉦を演奏するという工夫をしている。演奏は青森ねぶた正調囃子保存会の囃子をベースにしており、昭和35年からこれまで連続してねぶた祭りに参加している。


文責:藤井雨音

 

 

写真:2018年 青森市役所ねぶた実行委員会 西遊記「天竺への道」 京野和鴻

 

 

原画:2019年 青森市役所ねぶた実行委員会 「奉祝の舞 廣田神社 津軽神楽」 京野和鴻