青森市役所ねぶた実行委員会

~市役所ねぶた60回目の出陣~

 〔今年の見どころ〕

  今年は、昨年に引続き制作者は京野和鴻氏である。今年の題材は、西遊記「天竺への道」であり、仙人の武器である芭蕉扇(ばしょうせん)をもつ金角、紅葫蘆(べにひさご)をもつ銀角と孫悟空との戦いの場面を表したものである。跳人には、一般の方はもちろん、国際交流のボランティアの方々や青森港に寄港するクルーズ客船の旅客の方々も参加する。前ねぶたは各課の事業のPRに加えて、関連する機関(税務署や航空会社等)が出陣し、ねぶた祭りを盛り上げる。送りは天竺へ向かって旅をする三蔵法師、沙悟浄と猪八戒。

 

〔運行団体の歴史〕

 青森市役所ねぶた実行委員会は昭和33年に運行を開始し、今年で60回目の出陣となる。職員の福利厚生の一環としてだけでなく、地域のお祭りへの参加を通じて、ねぶたの伝統文化保存への寄与ということを目的としている。市役所の職員は公務としてではなく、任意団体である市役所職員の互助会の事業に参加という形でねぶた祭りに参加している。

 

 〔運行について〕

 市役所のねぶた運行に関わる事務は人事課が主に担当しており、曳き手は、職員の他にアルバイトを雇い補っている。運行の安全確保のための統制に関しては、職員の中から手伝っていただける方を募集している。囃子は市役所内に任意の組織があり、現在5060人が登録している。メンバーは主に市役所職員であるが、家族で参加している人や、かつて市役所に勤務していた方も参加している。跳ね人の参加制限はなく、参加したい人は一般市民や観光客でも正装をすると自由に参加することができる。

 

 〔制作について〕

  ねぶたの制作は昔から第4代名人の故鹿内一生氏が立ち上げた「我生会」に依頼している。現在は、前述でもあるようにねぶた師の京野和鴻氏が手がけている。市役所ねぶたは、制作者が作成した下絵をねぶた実行委員会の長である市長が確認し、題材を決定している。  かつては、本学の学友会においても市役所ねぶたの前ねぶたとして出陣していたとのことである。

 

〔囃子の特徴〕

一番に言える特徴は、「みんなが楽しんで演奏している」ということである。特別にきっちり整列する形ではなく、自由度を多くすることで、国道に出たときでも沿道のお客様にも楽しんでもらえるよう、太鼓の台車から遠く離れた観客席の方に出向いて笛と手振鉦を演奏するという工夫をしている。演奏は青森ねぶた正調囃子保存会の囃子をベースにしており、昭和35年からこれまで連続してねぶた祭りに参加している。

 

文責:村上満里奈

 写真:2017年 青森市役所ねぶた実行委員会 「修羅場 阿修羅と帝釈天」 制作者:京野和鴻