NTTグループねぶた

~出陣60回を祝福する華やかなねぶたに注目~

2018年の見所〕

  NTTグループねぶたの今年の題材は「西王母の祝福」、制作者は北村春一氏である。昨年は優秀制作者賞を受賞した北村春一氏が、今年も力を込めて作っている。今年のテーマである「西王母の祝福」は女性がメインであり、仙女が飛び交っている。西王母とは多くの中国神話に仙女の世界の女王的存在として登場し、長く民間で信仰されている女神である。ねぶたは、鳳凰や仙女が飛び交う中美しく舞う西王母と聖君穆王の姿を現している。優雅なねぶたに注目してほしい。特に今年は出陣60回目と節目の年である、華やかなねぶたであることは間違いない。その他、出陣60回を記念して運行は全体の統一性を考えて工夫を凝らしている。

 

〔運行団体の歴史〕

  NTTグループねぶたは昭和25年に初参加、不参加の年もあり、通算して60回目の参加となる団体である。発足当初は「NTTグループねぶた」ではなく、「電気通信省」や「電気共済会」という名称だった。名称が電気通信省だったとき、部長から「職員と一緒に何か楽しくやれるものはないか」という話があり、職員の士気高揚と、青森市の祭りに貢献するためにねぶたを出陣したのが始まりだ。グループ関連会社であるNTT docomoNTTデータスマートソーシング、NTTファシリティーズなどが協力してねぶたを出している。

 

 〔運行について〕

  囃子は赤誠会が行っている。赤誠会は社員が2割ほどであり、社外の人中心で構成されている。この赤誠会は社員が立ち上げたもので、現在の会員は100人以上、そのうちおよそ30人が社員である。ねぶたの時期が近づくと、ほぼ毎日のようにフェリー埠頭付近の海辺で練習をしている。跳人の人数は200300人ほどで、多い時には500人ほどになる。ネットで跳人を募集し、無料で衣装の貸し出しと着付けを行っている。社員の貸し出しも含め500600着ほどある衣装を、その日のうちにクリーニングに出し、袋詰めまで行うのが大変な作業だ。曳き手は高校生アルバイトのほか、若干社員もいる。以前は曳き手全員が社員だったが、社員の高齢化もありアルバイトを依頼している。

 

〔制作について〕

 ねぶたに関してはすべて制作者にお任せしている。過去の制作者は福井祥司氏、内山龍星氏で、現在は北村春一氏が担当し、今年で8年目である。若手の制作者育成の観点から、次代を担う人材を探していたところ、北村蓮明氏の息子である北村春一氏と話をする機会があり、ねぶた制作に対する熱意が感じられたことなどから制作を依頼することとなった。前ねぶたはNTTのダイナミックループ、ドコモダケの2台を出している。

 

〔囃子について〕

 NTTグループねぶたの囃子は赤誠会が担当しており、昨年発足30年を達成した。赤誠会には扇子持ちが多く在籍していることから、扇子持ちと囃子の会とも言われている。会の結成の際は、正調囃子保存会の方々ではなくNTTグループの社員が中心となって結成した。会の名前には真心をもって活動してほしいという当時の会長の思いが込められている。演奏を綺麗に見せるために、太鼓・笛・鉦ともに鳴らしどころを意識している。

 

文責:髙橋 恭太郎

 

 写真:2017年 「妖術師 滝夜叉姫」 北村春一