NTTグループねぶた

~ 揺れるしだれ桜にご注目!進化し続ける北村春一の超大作! ~

2019年の見どころ】

  NTTグループねぶたの今年の題材は「瓊瓊(ににぎ)()(みこと)木花咲耶(このはなさくや)(ひめ)」、制作者は北村春一氏である。2年連続で優秀制作者賞を受賞した彼が、今年は新たな試みを形にする。

  令和初の出陣ということもあり、新元号と新天皇の御即位を記念して天皇のルーツに関わる題材となった。瓊瓊杵尊は五穀豊穣・国家安泰・家内安全など、木花咲耶姫には繁栄・安産・子育てなどのご利益があるとされる。ねぶたは未来の平和や繁栄を祈願し、夫婦神と三柱(みはしら)の子が新たな時代の始まりを祝う姿を表している。ちなみにこの三柱の子の一人が、神武天皇の祖父にあたるとされている

 このねぶたで特徴的な部分は、しだれ桜が大きく描かれている点だ。なんとこの桜が風に揺れる姿を再現するとのこと。今までどのねぶた師もやってこなかったことに挑戦する。今年もNTTグループねぶたの優美なねぶたに注目していただきたい。

 前ねぶたはNTTダイナミックグループ、ドコモダケの2台に加えて、ねぶた位置情報サービスアプリケーションのPRが仲間入りする。この機能によりねぶたが現在どこにいるかを正確に把握できるようになった。NTTグループねぶたのうちわにQRコードを掲載するため、誰でも気軽に閲覧可能となる。

 

【運行団体の歴史】 

    NTTグループねぶたは通算して61回目の参加となる団体である。発足当初は「NTTグループねぶた」ではなく、「電気通信省」や「電気共済会」という名称だった。名称が電気通信省だったとき、部長から「職員と一緒に何か楽しくやれるものはないか」という話があり、職員の士気高揚と、青森市の祭りに貢献するためにねぶたを出陣したのが始まりだ。グループ関連会社であるNTT docomoNTTファシリティーズ、NTTデータスマートソーシングなどが協力してねぶたを出している。

 

【運行について】

     囃子は赤誠会が行っている。赤誠会は社員が2割ほどであり、社外の人中心で構成されている。この赤誠会は社員が立ち上げたもので、現在の会員は100人以上、そのうちおよそ30人が社員である。ねぶたの時期が近づくと、ほぼ毎日のようにフェリー埠頭付近の海辺で練習をしている。跳人の人数は5001,000人ほど。昨年は掛け声隊を結成したことでかなりの盛り上がりを見せ、知事賞、運行・跳人賞を受賞。悲願の海上運行を果たした。今年も入賞を目指しているとのことだ。そしてネットで跳人を募集し、無料で衣装の貸し出しと着付けを行っている。曳き手は高校生アルバイトのほか、若干社員もいる。以前は曳き手全員が社員だったが、社員の高齢化もありアルバイトを依頼している。

 

【制作者について】

過去の制作者は福井祥司氏、内山龍星氏で、現在は北村春一氏が担当し、今年で9年目である。若手の制作者育成の観点から、次代を担う人材を探していたところ、北村蓮明氏の息子である北村春一氏と話をする機会があり、ねぶた制作に対する熱意が感じられたことなどから制作を依頼することとなった。

 

【囃子について】

  NTTグループねぶたの囃子は赤誠会が担当しており、一昨年結成30年を達成した。赤誠会には扇子持ちが多く在籍していることから、扇子持ちと囃子の会とも言われている。会の結成の際は、正調囃子保存会の方々ではなくNTTグループの社員が中心となって結成した。会の名前には真心をもって活動してほしいという当時の会長の思いが込められている。演奏を綺麗に見せるために、太鼓・笛・鉦ともに鳴らしどころを意識している。

 

 

 

文責:藤井雨音

写真:2018年 NTTグループねぶた「西王母の祝福」 北村春一

 

 

原画:2019年 NTTグループねぶた「瓊瓊杵尊と木花咲耶姫」 北村春一